青森県営 浅虫水族館ホーム 英語特設ページ 大事なお知らせ

海の危険な生き物

夏休みなどは、海へ出かける機会も多くなると思います。
海での生物観察は楽しいですが、中には毒を持っていたり等私達人間にとって危険な生き物たちも生息しています。
このページでは、そんな青森県沿岸の危険な生物を紹介します。

ウミヘビの仲間(毒をもつ生き物)

セグロウミヘビ

セグロウミヘビ(トカゲ目ウミヘビ科)

遊泳力が強く、ウミヘビ類中最も広い範囲に分布します、国内では琉球列島から北海道まで全ての地方で見られます。
ウミヘビ類の中でも発達した頭部に大きな口をもつ、攻撃性の強い非常に危険な種で、過去に死亡例があります。
当水族館でもオープン時から5~6年の間に、すぐ近くの浅虫海岸(陸奥湾)や小泊漁港(日本海岸)などで捕獲された3個体を飼育しましたが、餌を与えようとしても給餌用のピンセットに噛み付いてくる程でした。

クロガシラウミヘビ

クロガシラウミヘビ(トカゲ目ウミヘビ科)

遊泳力が強く、ウミヘビ類中最も広い範囲に分布します、国内では琉球列島から北海道まで全て熱帯~亜熱帯海域に生息する種ですが、対馬暖流に乗って北海道沿岸にまで出現することが知られています。
首が細く頭部の小さい種ですが、性質が荒いので前種同様に近づかないよう注意が必要です。

被害に合わないために

青森県沿岸で一般の方が遭遇する可能性はそれ程高くないと思いますが、浅虫水族館で飼育した3個体はいずれもテトラポット回りや漁港岸壁近くで捕獲されているので、釣りや海水浴の時などに、ウミヘビらしき生物に気づいたら手を出さず避けるようにしましょう。もしもその近くに泳いでいる人が居たら、離れるように声を掛けます。特にセグロウミヘビの場合には、怒らせるとフィン(足ヒレ)を使っても振り切れない可能性が高いので刺激しないよう静かに離れましょう。

被害に遭った場合の応急処置

  1. 被害者はなるべく安静にしたうえで、咬み跡を観察し毒牙を打ち込まれたかどうかを確かめる。(1~2カ所の出血点の有無や位置を確認する。)
  2. 咬み跡よりも心臓に近い場所を、ヒモ等でしばる。(組織が壊死せぬよう、医師の処置を受けるまで、20分おきに数分ゆるめる。)
  3. 毒を吸い出す。吸い出しにくいときは、消毒したナイフで2~3ミリの深さに切開して吸い出す。
  4. 解毒剤として5%タンニン酸溶液を、咬み跡に注入する。(注射ではなく、傷口に注入する。) タンニン酸が無い場合は、緑茶の濃い煮出し液やアルコールで、切開部分をよく洗う。
  5. ウミヘビ咬症では咬まれた瞬間以外はほとんど痛みを感じないとされているため、油断せず出来る限り速やかに、医師の処置をうける。

硬骨魚類・軟骨魚類(毒をもつ生き物)

オニオコゼ

オニオコゼ(カサゴ目オニオコゼ科)

一般にオコゼと呼ばれ、よく知られた毒魚です。青森県では日本海沿岸や津軽海峡沿岸などで見られます。
背ビレ・腹ビレ・尻ビレのトゲに強力な蛋白毒があり、刺されると激しく痛み医療機関での治療が必要となります。浅い磯から水深200mくらいの砂泥底に生息し、あまり活発には泳がず岩の表面や海底でじっとして居ることが多いため、海水浴時などに気づかずに踏んだり触れたりして被害に遭うことがあります。

ハオコゼ(カサゴ目ハオコゼ科)

主に本州中部以南で見られる小型の魚で、成長しても全長10cm程にしかなりません。
なかなか可愛らしい魚なので展示用に浅虫周辺で採集することもありますが、オニオコゼほど強烈ではないにしろ背ビレ・尻ビレなどに毒トゲがあり、刺されると激しく痛みます。

アカエイ

アカエイ(エイ目アカエイ科)

日本各地に分布し、沿岸の砂泥底に生息します。 長い尾の付け根に、強力な毒のあるノコ歯状のトゲを持つことで良く知られています。 5~8月頃沿岸の浅場で子供を産みますが、子供のエイも立派な(?)毒トゲをもっています。 特に攻撃的ではありませんが、砂底に潜むものを踏まないよう注意が必要です。

被害に合わないために

オニオコゼ・アカエイ

海底や岩礁の表面に潜むものを誤って踏み被害に会うことが多いので、海で遊ぶときは古ズックや軍手を着用して手足を保護します。 遊泳中に海底や岩礁に手・足をつく時はその前に有害生物がいない事を確認することが肝心です。 また、両種とも食用魚として賞味されますが、調理の際にも毒トゲの処理や処分方法にも注意が必要です。

ハオコゼ

海藻の茂みに潜んでいます、特に夏の時期には海藻の根元や捨てられた漁網の間に1cm位の子供がウジャウジャ群がっていることがあります。 注意する点はオニオコゼと同様です。 食用とはしませんが鑑賞用として飼育する場合には注意が必要です。

被害に遭った場合の応急処置

オニオコゼ・ハオコゼ

  1. 傷口を水でよく洗い、毒トゲの粘膜・表皮などの異物を取り除き、出来るだけ毒を吸い出すか絞り出すかする。
  2. 本種の毒は熱に対して不安定なため、なるべく早く傷口を50度程の熱いお湯に浸けて温める。30分~1時間、火傷しない様に温め続ける。 傷口が頭部や胴体の場合には、熱い温湿布を行う。
  3. 本種の毒は酸性下でも不安定なため、食酢を傷口に塗るのも有効とされる。 いずれも化膿止めの処置を行う。
  4. 症状がひどい場合には、速やかに医師の処置を受ける。

アカエイ

  1. 傷口よりも心臓に近い場所を、ヒモ等でしばる。(組織が壊死せぬよう、医師の処置を受けるまで、20分おきに数分ゆるめる。)
  2. 傷口を水でよく洗い、毒トゲの粘膜・表皮などの異物を取り除き、出来るだけ毒を吸い出すか絞り出すかする。
  3. なるべく早く傷口を50℃程の熱いお湯に浸けて温める。30分~1時間、火傷しない様に温め続ける。 傷口が頭部や胴体の場合には、熱い温湿布を行う。
  4. 速やかに医師の処置を受ける。

腔腸動物 (クラゲやイソギンチャクの仲間)(毒をもつ生き物)

アカクラゲ(旗口クラゲ目オキクラゲ科)

日本各地に分布し、直径20cmほどの傘に赤茶色をした放射状の縞模様があることから『連隊旗クラゲ』などと呼ばれる事があります。
傘の下に伸びる触手に刺胞(しほう)と呼ばれる毒の発射装置があります。
皮膚を刺されてもかなり痛いですが、目に入ったりするとそれはもう大変ですから気をつけましょう。

カギノテクラゲ(淡水クラゲ目ハナガサクラゲ科)

日本各地に分布していますが、北日本に生息する個体は特に毒性が強いです。体が透明で、傘の直径が1~2cmと小型なため、目に付きにくい種です。
海藻類の繁茂した磯回りを泳いでいて、特にクラゲらしきものも見当たらないのに、露出した皮膚にピリピリした痛みを感じた場合は本種による被害が考えられます。
刺された部分が広範囲にわたる場合は、重い症状となることがあり、ロシア極東沿岸でも多くの被害が報告されています。

アンドンクラゲ(立方クラゲ目アンドンクラゲ科)

北海道以南の日本海および青森県以南の太平洋から知られています。
遊泳力、刺胞毒ともに強いことで知られ、刺されると激しく痛み火傷に似た炎症を起こします。
このため英語圏では「海のスズメバチ」(Sea Wasp)と呼ばれ恐れられています。この仲間には毒の強いものが多く、国内では沖縄近海に時として死亡原因となるハブクラゲ(Chiropsalmus属)が、オーストラリア北部沿岸には最強の殺人クラゲ キロネックス(Chironex属)が生息しています。

シロガヤ(ヒドロ虫目ハネガヤ科)

青森県から沖縄県までの浅海で普通に見られます。
岩礁に付着して生活し、群体は高さ10~20cm程になります。
羽状の枝が伸びた姿は植物のようにも見えますが、実はクラゲやイソギンチャクと同じ腔腸動物の仲間で同じく刺胞毒をもっています。磯遊びや海水浴等のおりに誤って触れると、その部分がヒリヒリ痛みやがてミミズ腫れになります。

被害に合わないために

事前にテレビニュースや新聞でクラゲ被害の有無をチェックしておきましょう。 現地入りしたら、近くの売店や海の家などで最新のクラゲ情報を聞き込みするとよいですね。
波打ち際をよく見ると、流れ藻や流木が集まる所とそうでない所があることが分かりますが、波や風の力で漂流物の集まる場所にはクラゲも集まっている可能性が高いので避けるようにしましょう。 海面にクラゲが見える場合はもちろんですが、海岸の打ち上げ物の中にクラゲが混ざっている場合もなるべく海に入らないようにしましょう。 目立たない小型種を避けるため、むやみに海藻の茂みの中を泳がないようにしましょう。

シロガヤは岩礁域のあちこちに普通に見られますが、有毒生物であることを認識して、露出した肌に触れない様に注意すれば問題ありません。

被害に遭った場合の応急処置

  1. クラゲに刺された場合は、いきなり拭い取ろうとすると、まだ発射していない刺胞を広範囲に広げてしまうため逆効果となる。
  2. タオルや手ぬぐい等(素手は不可)のきれいな部分で患部をつまむ様にして、皮膚に残った触手を取り除く。
  3. この前にアルコールやアンモニア水を患部(触手)に振りかけて無害化しておけばより安全ですが、最近沖縄県ではハブクラゲ刺症の際に、十分な量の食酢を患部に振りかけた後に除去することを推奨しています。
  4. 患部を洗い、抗ヒスタミン剤軟膏やコーチゾン軟膏を塗布する。
  5. 患部が広範囲にわたる場合や頭痛・嘔吐・発熱・呼吸困難などの全身症状がある場合には直ちに医師の処置を受ける。

安全に楽しむための装備

水中観察系

  • 水着・海パン+Tシャツ (クラゲ・擦り傷・日焼け 防止に是非着ましょう。)
  • 水中マスク・シュノーケル・フィン等(シュノーケルは正しく使いましょう。)
  • 軍手・古ズック・マリンブーツ等(手足をしっかり保護しましょう。)

磯遊び・磯採集系

  • 水着・海パン・短パン+Tシャツ(過度の日焼けは火傷状になります。)
  • 軍手・古ズック (手足をしっかり保護しましょう。長靴・サンダルは不向き。)
  • 小動物飼育用プラケース(箱メガネ替わり・採集物入れにも使えて便利。)

応急処置用装備

  • 家庭用救急薬セット(とげ抜き・ピンセット類も忘れずに。)
  • 抗ヒスタミン剤軟膏・コーチゾン軟膏
  • 消毒用アルコール
  • 食酢(クラゲ触手の除去用)
ページトップへ
Translate»