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謎の巨大イカ、大・解・剖!

2022.1.26 - [ スタッフブログ ]

ある日、エサや標本を保管している冷凍庫を片付けていると、何やら大きな塊を発見!

見てみると巨大なイカではありませんか!!(; ´)

イカ好き飼育員としては非常に興味深い標本です。

この標本は誤って採集日などを記録したラベルを紛失してしまったようです。このままでは標本としての価値はありません。

そこで、この巨大イカの同定をしてみました!

スタッフと比べてみてもこのサイズ。

胴長、80.3cm、全長、200.6cm、体重:6.98kg

触腕(エサをとるための長い腕)の長さだけで117.7㎝もありました。大きいですね!(*_*)

 詳しく体のつくりを観察したところ、

・触腕に鉤爪を確認

・腕の角質環にはトゲが見られない

・触腕に縞模様を確認

・鰭は長いひし形

・体色は赤みを帯びてしわがある

これらの特徴から、「ニュウドウイカ」である可能性が高いことが分かりました。

ニュウドウイカは深海に暮らすイカで、普段私たちが目にする機会はめったにありません。

ダイオウイカやニュウドウイカなど深海性のイカは、浮力調整のため塩化アンモニウムが大量に含まれています。

これがえぐみや臭みのもととなるため、美味しくないと言われています。

しかし、海ではマッコウクジラの重要なエサとなっているようです。

 さらに解剖すると、成熟したメスであることが分かりました。

 (腹側からの解剖図)

(各消化器官)

消化器官や鰓も特大サイズです笑

ニュウドウイカはよく理科の解剖に使われる、「スルメイカ」と同じグループに属しています。

解剖してみたところ、大きいものの基本的な体のつくりはスルメイカと同じようですね。

ただ、イカ墨が入った墨汁嚢はたったこれだけ!!

採集時に吐いたのかもしれませんが、非常に小さいのが衝撃的でした。

暗い深海に暮らす種なので、あまり墨が役に立たないのかもしれませんね。

今回観察した個体ではありませんが、浅虫水族館では津軽海峡で採集されたニュウドウイカ(標本)を展示しています!

なかなか見られない巨大イカをぜひ観察してはイカがでしょうか?くコ:彡

 

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